せとまちコラムSetomachi Column

流行りの咳について

保険診療点滴療法

2026.06.02

長引く咳症状で、耳鼻科受診して抗生剤や抗アレルギー剤、ステロイド吸入など出されたが、改善しないというパターンがあります。

 

東洋医学では、西洋医学とは異なりご自身の状態に合わせた生薬を選択します。

以前、「傷寒論」について簡単に説明しましたが、これは主に寒気から始まる冬の風邪に多い病態です。

https://setonomachi-clinic.jp/column/風邪、インフルエンザの漢方治療/

最近流行りの咳は寒気がなく喉の痛みから始まる「温病」と考えられます。

 

「傷寒」では、外感病の原因は体の免疫力が低下し、特に外気の寒さに対して皮膚の毛穴の温度調節がうまくいかず、体温の調節ができなくなり発熱すると考えられます。なので、関節や首筋の筋肉が痛んだり、頭痛や強い寒気などの症状を伴うのが特徴です。この場合、「葛根湯」や「麻黄湯」のような体を温める漢方薬で一旦体を温め、強く発汗させた後に体温を下げて治すことが多いです。

「温病」では、細菌、ウイルスなどの病原体が鼻、のど、気管支の粘膜から侵入して、上気道感染症を引き起こし、咳、鼻づまり、鼻汁が黄色い、のどが腫れて痛いなどの症状が特徴です。こうしたときに温める薬で強く発汗させると、体の水分を消耗し、かえって発熱や炎症反応が強くなることもあります。従って、「温病」には「傷寒」とは異なり、冷やす方向の治療を行います。

 

また、長期にわたる咳で食欲が落ちている場合には胃腸をケアし気を補う漢方(補気剤)を併用します。点滴療法を併用するのも効果的です。

 

これらの治療は西洋薬との併用も問題ありません。咳など風邪症状が長引く場合にはご自身の体質や体調に合わせた漢方治療などを組み合わせて治療することを検討してみては如何でしょうか。

記事監修

米澤 公器

瀬戸のまち統合治療院
よねざわ生活習慣病・脳クリニック院長

             

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