せとまちコラムSetomachi Column
ダイエットとマンジャロについて
保険診療点滴療法各種治療メディカルフィットネス2026.06.05

糖尿病治療薬「マンジャロ」のダイエットに対する適応外使用が話題になってます。「マンジャロ」はGLP-1刺激剤ですが、GLP-1とはそもそも食事をした際に小腸から分泌される消化管ホルモンのひとつです。ですから、ご自身のからだで作れるようにすれば自然とお腹一杯になり無駄食いや過食が抑えられるわけです。では、どの様な食事をすればGLP-1が分泌されるのでしょうか。
食物繊維、特に水溶性食物繊維はGLP-1分泌を促す強力な味方です。水に溶けるとゼリー状になり、小腸内をゆっくり移動しながら細胞を刺激し、GLP-1の分泌を促します。
また、大腸に届いた食物繊維は腸内細菌によって分解され、短鎖脂肪酸という物質に変わります。この短鎖脂肪酸もまた、GLP-1の分泌を強力にサポートすることが分かっています。便秘の解消だけでなく、血糖値の安定を目指す上で、食物繊維の摂取は欠かせない要素です。さらに、朝に食物繊維を摂取すると昼の血糖値も抑える効果があると言われています(セカンドミール効果)。
従って、朝の主食にパンを食べるより米を食べる方が食物繊維が豊富で、大麦、押し麦などを少し加えるとさらによいです。副食でワカメやキノコが入った味噌汁などがあるとより理想的となります。和食が基本だった昭和には今ほど糖尿病が多くはなかったことを考えると、時代の流れに伴う朝食の変容は糖尿病や肥満の増加と関係があるかもしれません。
当院では糖尿病やダイエット希望される方で、どうしてもパンがやめられない方には食物繊維が豊富な玄米サプリを案内しています。
これらを理解した上で食事療法を実践し、それでも糖尿病コントロールがつかず肥満を伴う場合には「マンジャロ」は良い適応になるでしょう。
その一方で、糖尿病ではない方のダイエット目的で、食事療法をないがしろにして遺伝子組み換え技術を利用したGLP-1刺激剤の「マンジャロ」を注射することはお勧めしません。「マンジャロ」は使用を中止した際、使用前よりも満腹感が減少することで過食となり高確率でリバウンドする傾向もあります。薬物ですので、副作用もあります。簡単に手に入れたモノは簡単になくなってしまうだけでなく、さらに失うものもあると思います。
当院ではダイエット希望の方には、まずは食事療法と漢方を案内しています。勿論、可能であれば運動習慣は取り入れた方がよいです。表面上だけ一時的に変えても生活習慣から変えていかなければ、本質的には意味をなさないと思います。
ダイエット効果が弱い場合は点滴やラジオ波などで代謝効率を上げることも可能です。
記事監修
米澤 公器
瀬戸のまち統合治療院
よねざわ生活習慣病・脳クリニック院長
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