せとまちコラムSetomachi Column
当院での糖尿病治療法 Part2
保険診療各種治療メディカルフィットネス2022.04.22 2022.12.17

Part1では糖尿病の病態についての内容でしたが、part2では改善方法について説明します。
インスリン注射が必要な1型糖尿病の方は基本的には細胞内にエネルギーである糖質を取り込むことができません。従って、エネルギー枯渇となりますので、痩せていて疲れやすいなどの症状があることが多いです。鳥は脂肪を蓄えると飛べなくなってしまうため、1型糖尿病のようにエネルギーを蓄えづらくなっているそうです。
一方、運動不足で中年太りがある2型糖尿病の方では、まずは運動をしっかりと行い、過剰な糖質を控えることが重要です。特に筋トレは脂肪よりも糖質をメインで消費するため、より効率的に血糖コントロールをすることが可能となります。それなのに運動することなく、インスリン注射やインスリン分泌を促す薬を使用すると、どんどん脂肪が増えてしまいます。まずはしっかりと食事と運動療法を行うことが最優先と考えます。
過剰な糖質を控え、食物繊維を十分に摂取することが血糖のコントロールに有効です。食物繊維は腸内細菌の餌となり、元気になった腸内細菌が出した短鎖脂肪酸を小腸壁が感知してGLP-1という血糖調整ホルモンを分泌することで食欲が満たされ、血糖もコントロールされます。
また、現代食で不足しがちなミネラルの亜鉛やマグネシウム不足は糖尿病の増悪因子となりますので、十分摂取するようにしましょう。当院では糖尿病の方でも問題なく摂取できるチョコレート(ケトサポート)も販売しております。こちらのチョコは砂糖を使用せず、善玉菌の餌となるオリゴ糖を配合しております。また、カカオにはマグネシウムが豊富に含まれます。さらに、内臓脂肪を減らし、悪玉菌の抗菌効果も期待できる中鎖脂肪酸(MCTオイル)を入れることで、腸内環境の改善効果も期待できるボンボンショコラとなっております。
さらに併設するフィットネスでは運動療法でHbA1cを大幅に改善された症例もございます。薬剤の内服や注射で数値のみの改善を目指すのではなく、本質的な健康を取り戻すことをお手伝いできればと考えております。
記事監修
米澤 公器
瀬戸のまち統合治療院
よねざわ生活習慣病・脳クリニック院長
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