せとまちコラムSetomachi Column
女性の生活習慣病の予防について
保険診療各種検査2025.10.24 2025.11.15

健康寿命を伸ばすにはピンピンコロリンで寝たきり(要介護状態)にならないようにしなければなりません。女性が寝たきりになる原因のトップ3は①認知症②骨折・転倒③脳血管障害です。認知症の原因として脳血管障害や転倒後の骨折によりADL低下したことが原因になることもあります。
脳梗塞、脳出血などの脳血管障害に虚血性心疾患を含めた血管障害の多くは、一般的に男性に多く女性では少ない疾患となります。血管障害の多くは動脈硬化が原因となりますが、女性に動脈硬化が少ないのはエストロゲンによる血管保護作用によるものと考えられます。従って、閉経後から女性でも動脈硬化が進行するため、60代以降徐々に血管障害が増加してきますが、女性の患者数のピークは男性よりも10年程遅く、全体数も男性に比べて少ないです。それでも80代になると男性と同様に多くなります。
一方、大腿骨骨折や椎体圧迫骨折の原因となる骨粗鬆症は圧倒的に女性に多く、男性では稀な疾患となります。骨密度と筋肉量には相関関係があり、筋肉が減ると骨密度が減るため骨粗鬆症になりやすいと言えます。従って、運動習慣を持ち、筋肉量を減らさないことが骨粗鬆症の予防にもなります。
動脈硬化の対策としてコレステロール低下薬(スタチン製剤)を処方されることがあると思いますが、スタチンには筋肉のミトコンドリアの働きを抑え、筋分解を起こし筋力低下を来す副作用があるため、内服する際には骨折・転倒のリスクも加味する必要があると思います。特に年単位で長期に内服するのは十分な評価が必要と考えます。脳梗塞の既往があるなど血管障害のリスクは高い一方で、筋肉量が多く骨折のリスクが低い方では内服のメリットがあるかと思います。
これらを踏まえて女性の生活習慣病予防を考える際にお勧めするのがビタミンD3です。ビタミンD3には骨密度の低下を抑える作用がある他、筋力低下の抑制効果もあり、骨折と転倒のリスクを同時に低下させる効果が期待できます。さらに血管保護作用があるため動脈硬化の進行を抑制する効果も期待できます。
生活習慣病の評価として通常の血液検査(LDL、HDL、中性脂肪)では不十分と考えますので、当院ではマイナイチンゲール検査を導入しています。
記事監修
米澤 公器
瀬戸のまち統合治療院
よねざわ生活習慣病・脳クリニック院長
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