せとまちコラムSetomachi Column
PFOS・PFOAへの対処法
保険診療点滴療法からだに優しいがん治療2024.08.16 2024.08.19

最近、水道水への混入で話題になっている有機フッ素化合物のPFOS・PFOAは「foever chemical:永遠の化学物資」と言われる様に化学的に非常に安定した物質で、人体から排出が難しく、体内に蓄積し慢性疾患の原因となります。具体的には、がん(特に腎がん、精巣がん、乳がん)の他に、甲状腺疾患、肝障害、脂質異常、潰瘍性大腸炎、不妊、発達障害などの原因となることがわかっています。危険性の高さや、汚染エリアが世界的に広まっているという危機的状況の割には日本国内の認知度はまだまだ低く、十分な対応ができてないと考えられます。
対策として、まず第一に極力摂取をしないようにすることが重要ですが、水道水ばかりでなく殆どの清涼飲料水にも含まれており、完全に避けることは難しいのが現状です。自宅にPFOS・PFOAにも対応している浄水器を取り付けたり、混入していないミネラルウォーターを買うようにしましょう。特に夏場には十分な水分摂取が不可欠となるため、日頃から安全な水を意識することが重要です。
続いて、体からの解毒を心がけましょう。PFOS・PFOAは血中濃度が半分になる半減期が3〜5年と長く、95%が排出されるのに40年もかかると言われています。解毒には主に便、尿、汗などの排出経路がありますが、PFOS・PFOAの解毒には特に便からの排出が重要となります。便からの解毒には肝臓での分解・抱合、胆汁分泌、便での排出が関わります。まず、肝臓で毒物を抱合し、胆汁として腸へ排出します。しかし、胆汁は小腸、大腸で便を形成する過程で殆どが再利用のため再吸収されます。胆汁と一緒にPFOS・PFOAがまた腸管で再吸収されてしまうため便からの排出が難しくなることがわかっています。腸内で再吸収されず便から排出できれば良いわけですが、そのために活性炭が有効と考えられます。水道水からのPFOS・PFOAの除去には活性炭による浄水の有効性が明らかになっていますが、医学的には近年新たに毒性が判明した物質であるため、エビデンスのある治療薬は存在しません。活性炭を飲んでも大丈夫なのかと思われるかもしれませんが、昔から腎不全の解毒に利用されるクレメジンという薬は活性炭です。
肝臓での分解・抱合にはグルタチオンが重要となります。硫黄成分を含むキャベツ、ブロッコリー、ブロッコリースプラウトなどのアブラナ科の食品がグルタチオン合成を促進します。血液中にPFOS・PFOAが蓄積し、慢性疾患を発症している際には食事のみでのデトックスは困難なためグルタチオン点滴が有効と考えます。
便での排出促進するためには便秘がないことが基本となります。さらに腸内環境を良好な状態とするために発酵食品が有効となります。治療の際にはフルボ酸含有発酵飲料を使用します。
PFOS・PFOAの問題は氷山の一角で、マイクロカプセル(柔軟剤、洗剤)などの化学物質や人工電磁波の他にも近代化に伴う未知の毒素も多数あることが予想され、日本においては世界と逆行してがん患者数が年々増え続けています。まずは便利な世の中には潜在的リスクがあることを知ることが第一となります。それでもすべてを完全に防ぐことは出来ないため、ご自身の自然治癒力を高めて解毒できる身体づくりをしていくことが大切です。
記事監修
米澤 公器
瀬戸のまち統合治療院
よねざわ生活習慣病・脳クリニック院長
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