せとまちコラムSetomachi Column
コーヒーの「苦味」を東洋医学的に考察
保険診療整体2025.06.07

一般的なエビデンスの観点からいうと、コーヒーを飲んでいる人ほど糖尿病や心・脳血管障害が少なく寿命が長い傾向があると言われていますが、午前中などのなるべく早い時間に飲んだ方がより効果が高いと報告されております。
コーヒーはカフェインなどの作用で交感神経優位となりやすいため、遅い時間に飲むと自律神経が乱れ、神経過敏や不眠の原因になるためと考えられます。当院には自律神経失調で受診される方が多いため交感神経が過活動になるコーヒーは控えてもらう様に指導することが多いです。
一方で東洋医学的に考えると、コーヒーの特性として冷やす作用(清熱作用)と利尿作用があると考えられます。個人的にはコーヒーで冷えを助長するため、寒い時期には飲まない様にしています。
東洋医学では「苦味」に清熱作用があると考えます。ゴーヤは苦味がある代表的な食材でコーヒー同様に清熱、利尿作用があり夏バテ予防に有効と考えられます。
漢方の生薬で言うと黄蓮(オウレン)、黄柏(オウバク)は苦味が強く、これらが配合された黄蓮解毒湯、温清飲、荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、竜胆瀉肝湯などは清熱作用に優れ、生活習慣病の原因となる「慢性炎症」に使用することもあります。
また夏バテの漢方で有名な清暑益気湯は補気(エネルギー補充)をする人参や黄耆に加え、清熱させる目的で黄柏が含まれています。
これからの暑さと湿度があがってくる季節にコーヒーの苦味を感じながら夏バテ対策をしてみては如何でしょうか。但し、飲み過ぎには注意しましょう。
記事監修
米澤 公器
瀬戸のまち統合治療院
よねざわ生活習慣病・脳クリニック院長
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